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「ちょっと気取って書け」 

コピーライターになりたてのころ、コピーの書き方を親切に教えてくれる人は、誰もいませんでした。
考えてみれば、文章の書き方なんて小中高大を通じて、誰かに教えてもらった記憶がありません。
学生時代に書いたのは、授業のレポートくらい。
そんな貧困な作文経験で、いきなりプロの物書きとして、なんとかカッコウつけなければならない状況に追い込まれたとき、焦りまくって参考書を探しました。
「はじめてのコピーライティング」というお誂えの本は、いまでもほとんどありませんが、その当時はさらに皆無でした。
そこで、私が藁をもつかむ気持ちで読みあさったのは、いろいろな文章読本でした。

丸谷才一、井上ひさし、三島由紀夫、本多勝一、中村真一郎……。
どれもこれも、私が求めているものとは、かなり用途が異なっていました。
それでもなにかにすがりつかなければならない、切羽詰まった状況でした。

そのなかで、「これはいただきました」と思ったのが、丸谷才一氏の『文章読本』に書かれていた「ちょっと気取って書け」という言葉です。
丸谷氏がそのころの流行であった「思ったとおりに書け」という文章作法に異議を唱えた文章です。

「思ったとおりに書け」といっても、内容のある思考ができない人間に書けるものではない。それなら、いっそ「ちょっと気取って書け」というほうが、優れた文章作法である、というのがだいだいの文意だったと思います。

当時、その文章を読んだとき、実際に書かれている内容はまったく頭に入らなくて、「ちょっと気取って書け」だけが独り歩きをはじめました。
コピーライターとして、ひと皮ふた皮剥けるまで、その言葉が私にとって、金科玉条となりました。

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