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男性版「仕事も子供も」『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』山田正人 <自伝・自分史・その周辺55> 

山田正人さんは、経済産業省のエリート官僚(ご本人は、エリートではないとおっしゃると思いますが)。
妻も同期で同じ省庁に勤めています。
男女の双子がいて、二人が二歳半になったとき、妻は第三子を妊娠しました。
育休明けで職場に復帰し、仕事の調子が出てきた妻は、三人目の妊娠を手放しで喜べない様子でした。
一方山田さんの方はというと、担当していた仕事が終了し、新しい部署へ異動したばかり。
妻と自分の職場での位置を公平に比べてみると、妻の方が重要そうです。

「今回は、僕が育休を取る」と決断をします。

民間を指導する立場にある官庁でも、男性が育休を取ることは、ほぼ皆無の時代でした。
こんなことを言う人もいました。

 「いいなあ。いいリフレッシュになるね。単に育児をするだけでなく、その期間をどう使うかが大切だよね」

 冗談ではない。出産して育休を取る女性に、「その期間をどう使うか」などと言い出しはしないだろう。

世の男性たちが、いかに育児を甘く認識しているかを実感する出来事に、その後も、次々と遭遇します。

第三子(次男)が生まれた後、1年間の育休中の山田さんは、文字通りの専業主夫です。
その間の山田さんは、主婦(主夫)の仕事に想像力を働かせない男性たちをバッサバッサと斬捨てながら、必ずしも女性に与するわけではありません。
「妻はこうするが、自分はこうする」というように、つねに対比で考え、研究しながら育児に取り組んでいるように見えるのは、やっぱり、経産省のお役人だと思わされます。

一年間の育休がそろそろ終わる寂しさと、(職業としての)仕事をやりたくてしょうがない
むずむず感とが同居するような時期になって、友人に言われました。

 「おまえ、絶対このまま、退職するなよ」

 今回のおまえの育休は、おまえにとっては耳障りのいいことしか伝わっていないだろうが、実は不愉快に思っている奴等も多い。
 「ふざけるな」「男が育休なんて反則技だ」という人間もいる。
 そういう人間の中傷めいた発言から、必死でおまえのことを守ってくれている人たちがいる。
 このまま「専業主夫になります」とか「転職します」とか言っていなくなるのでは、そういうおまえを守ってくれている人たちの梯子を外すことになる。


山田さんの同僚が発したこのセリフは、私には感慨深いものがあります。

男女機会均等法後、総合職を選んだ女性たちが、「仕事も子供も」という選択をし、出産したときに、周囲の人たちから受けた励ましの言葉がこれではありませんか。
つまり、この本は、男性版「仕事も子供も」だったのですね。
先駆者たちがもろに受ける風あたりを受け、受け流し、立ち向かいながら、山田さんの一年間でした。
こういう生き方もあるという、一つのサンプルとして読んでください。



自分史の本棚
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