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六文字分の世界を見る。『俺ルール! 自閉は急に止まれない』ニキ・リンコ <自伝・自分史・その周辺69> 

幼い頃から、周囲に馴染めない感覚を持ちながら生きていた翻訳家のニキ・リンコさん。
30代になってはじめて、知的遅れをともなわない自閉症「アスペルガー症候群」と診断されます。

ニキさんは、自分の過去を振り返り、周囲の人たちに言われたことを自分なりに解釈し、「俺ルール」を作って思考行動していたことに気づきます。
これまでに経験した事例のひとつひとつからどうやって「俺ルール」が生成されていくかを事細かに検証したのが、この本です。
アスペルガーや自閉症の人の頭の中で、どんなことが起きているのかを、教えてくれます。

「なるほど、そう説明されると、よくわかる」と思ったのが、一度に視野に入る部分が狭いために、つねに少ない情報量をもとに、判断をしなければならないということ。

 こんな想像をしてみてほしい。
 硬めの紙を切り抜いて、活字六文字分の穴をあける。活字といっても大きさがいろいろだが、たとえば、横三ミリx縦一八ミリにしようか。
 今日は一日、新聞も雑誌もこの紙を通して見なければならないとしよう。
 ただし、紙は自分で動かしていいし、縦横を自分で変えてもいい。


全体が見渡せないことを想像すると、気持ちが不安定になりそうです。
まして、他の人には全体が見えているのに、自分には見えていないという自覚があると、イライラすることもあるかもしれません。

新聞のテレビ欄では困らないと、ニキさんは言います。
困るのは、系図やデパートのフロア案内、地下鉄の路線図など。
これはなんの情報か、あらかじめ教えてもらっていれば、情報処理はぐっとやりやすくなるようです。
さらに、全体の中でいま、どこにいるのかということがわかると、安心できるのだそうです。

アマゾンで本を買って、ショッピングカートからレジに進むと、

「サインイン→宛先→商品確認→ギフト→配送→会計→確認」

 というチャートが淡い色で示され、いまは手順がどこまで進んでいるか、記号と色で強調される仕組みになっている。

このシステムがとてもありがたいのだそうです。
「いちいちページが変わるの、面倒くさい」と思っていた私は狭量でした。
あれは、誰でも使えるユニバーサルデザインだったんですね。

アスペルガーや自閉症の人が見ている世界が、少しだけわかりました。



自分史の本棚
http://booklog.jp/users/jibunworks

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