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人生の休み時間。『陽だまりの時間』大平光代 <自伝・自分史・その周辺78> 

いじめ、非行、極道の妻、離婚、司法試験合格、弁護士、大阪市助役、再婚、ダウン症の娘……。

大平光代さんを物語るキーワードを順番に並べていくだけで、その希有な人生の厳しさが偲ばれます。
「波乱万丈」という四字熟語で片づけるにはあまりにも目まぐるしく半生を送ってきた大平さんが、現在の暮らしを物静かに語るエッセイ集です。
気負ってページを開いた読者が腰砕けになるような、平穏すぎる日常が淡々と書き記されています。
カリスマ主婦のおしゃれなスタイルブックかと思うようなタイトルに出会い、ちょっと拍子抜けしてしまうこともありました。

でも、こんな文章に出会うと、なるほど、大平さんなんだなと思います。

 私は一四歳のとき、河原で自殺しようとしました。
 運良く助けられて未遂に終わりましたが、それもまた、「死ぬのはまだ早い。今がおまえの天命ではない」ということだったのでしょう。
 ただ、私はほんとうに死ぬつもりでしたから、助けられたあとは、いつも心のどこかで、「自分はあのとき死んだんだ」と思い続けてきました。
 それは弁護士になってからも変わりませんでした。心から信頼できるパートナーを得て、結婚し、悠(はるか)という子どもに恵まれて毎日が幸せだと実感している今でさえも、その思いが払拭できたわけではありません。


これまでのすべての経験が、大平さんの人生観と死生観を形づくっているのでしょう。
いま、彼女がもっとも気にかけているのは、長女はるかちゃんの成長であり、彼女に寄り添い、細やかなコミュニケーションを大切にすること。

四季折々の自然が美しい山あいの小さな町から、現在も大平さんは、貧困や虐待や教育について、ストレートに発言します。
必ずしも社会の一線から退いて、隠遁者のような暮らしを続けていくわけではないのでしょう。
こういう生き方もあるのかと共感できました。





自分史の本棚
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