スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

少数派の感じ方。『親子アスペルガー ちょっと脳のタイプが違います』兼田絢未<自伝・自分史・その周辺94> 

5歳の長男が、知的障害のない自閉症「アスペルガー症候群」との診断を受けた兼田絢未さん。
医師の語る症状や特徴が、自分にも当てはなるのではないかと思い、診察を受け、37歳で自分もアスペルガー症候群と診断されました。
続いて次男も、つまり母子三人が同じアスペルガー症候群です。

絢未さんには、子どもの頃から人と同じようにできない感覚はありました。
人が多い場所が苦手、見えすぎる、聞こえすぎる、敏感すぎるために、辛さを味わってきた絢未さんには、二人の息子がいま体験している困難がよく理解できます。

私たちは「少数派」。多数派の人たちとは少し脳のしくみが違っています。
絢未さんは、長男に自分たちの「障害」について、こう説明しました。

  「障害」

 障害ってのはね、「みんなと同じことが、みんなと同じやり方できなくて、少し不便なこと」です。
 それは、恥ずかしいことでもないし、悲しいことでもありません。
 足が不自由な人は、車イスや杖を使います。
 目が見えない人は、白い杖を使ったり、盲導犬の力を借ります。
 耳が聞こえない人は、補聴器という機械を使ったり、手話でお話しをします。
 障害のある人は、みんなより不便だけど、いろんな工夫をして、精一杯に生きています。
「ちょっと手伝ってください」と言われたら、お手伝いして上げてくださいね。


最大の理解者である母は、多数派の感じ方を少数派の息子たちに説明できる立場です。
それでも、アスペルガーの症状がすべて同じわけではありません。母にも理解できないことも多くあります。

次男は、3歳から4歳くらいのときに、急にお母さんベタベタするようになったそうです。そのときのことを、小学生になってから振り返って話してくれました。

 保育園で自分のお世話をしてくれる人は「先生」という仕事をしている人。
 家でお世話をしてくれているのは「お母さん」というお仕事をしている人だと思っていた。
 保育園では「先生」が何人もいて交代するのに、
 どうして家ではいつも同じお母さんなのかと不思議だった。
 年少クラスになって、お友だちみんなに「お母さん」がいることを知り、
 やっと「ぼくだけのお母さん」ということがわかった。
 それがわかったら急に「お母さん大好き」になった。


アスペルガーの人たちの脳に、なにか欠けている部分があるということは、理屈ではわかっています。
でも、自分を生んだ母との絆は、子どもにとっては脳の中でも「本能」「無意識」のエリアにプログラムされていると思っていました。
その部分が欠けていて、すべてを後天的に学ばなければならないとしたら……。
生育期に彼らが経験する困難の大きさを、あらためて知ることになりました。




自分史の本棚
http://booklog.jp/users/jibunworks

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://jibunworks.blog16.fc2.com/tb.php/364-dbdbba41

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。