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150万円のボランティア活動。『僕たちは世界を変えることができない。』葉田甲太<自伝・自分史・その周辺96> 

「なんかおもしろいものがないかなあ」

郵便局の順番待ちで、暇をもてあましていた医大生が、たまたま「ボランティア基金」のラックから気まぐれに手に取ったパンフレットでした。

「カンボジアの子供たちに屋根のある学校を。あなたの150万円の寄付で教室が5つもある学校が建ちます」

「150万円で学校が建つ」のコピーに、一気に楽しくなってしまった葉田甲太くんは、サークル活動のノリでボランティア活動をはじめます。

携帯に入っているアドレスに、片っ端から、「チャリティーイベントでカンボジアに小学校を建てよう!」とメールを送ります。
そのメールに乗ってきたのが、甲田くんと同じく医大生の3人。

4人で、クラブイベント、チャリティーコンサート、ワールドカップの観戦イベント。
大学生で考えられる限りの、あの手この手の募金活動をはじめます。

全然大上段に構えていないところが、甲太くんのカッコよさです。
社会貢献とか、国際支援とか、そんなのはどうでもよくて、ただただ、学校が建ったときを想像してうれしくなってしまう。
少しずつ資金が溜まっていき、次のイベントを考える様子は、シュミレーションゲームで、だんだんレベルが上がっていき、ゲームクリアが少しずつ近づいてくるときの高揚感に似ているのかもしれません。

とはいうものの、人はボランティアだけでは生きられません。
実のところ、医大生ですから授業もある。試験もある。研修もある。
悩み多き二十歳でもあります。

  いつからか、面倒くさい仕事は全部メンバーに押しつけて、肩書きだけの「代表」になっていた自分。
 「ボランティアしているなんて、偉いね!」と女の子に言われるたびにいい気になっている自分。

自己嫌悪にも襲われます。
そんな甲田くんの活動にリアリティを与えてくれたのは、実際にカンボジアで出会った人たちの笑顔でした。
プロジェクトが進んで、何回かカンボジアへ行くようになると、現地の子供たちが喜ぶ笑顔が、彼の最大のゴホウビになりました。

150万円でカンボジアに学校が建つことを知ってから、1年。
甲田くんは、開校式で、こうスピーチしました。

 僕は学校ができてうれしいです。
 でも、僕にはもっとうれしいことがあります。
 それは、君たちが勉強して立派な大人になることです。
 これは、終わりじゃなくて始まりです。

 約3年のポルポト政権以降、カンボジアのいくつもの政権が争い、
 フランス、ベトナム、アメリカなど、様々な国が介入し、
 まだまだ真の独立を果たしているとは言えません。

 本当の自立とは、君たちが君たちの手で、君たちの国を良くしていくことです。

スピーチに、この本のタイトル、『僕たちは世界を変えることができない。』の、真の意味が込められていました。





自分史の本棚
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