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「かまど消し」と呼ばれて。『リンゴが教えてくれたこと』木村秋則 <自伝・自分史・その周辺22> 

「はじめに」の文章で、やられてしまいました。
木村さんが書くのは、完全な自己一致の文章です。

 私は自分がリンゴをつくっていると思い上がっていました。
失敗に失敗を重ね、この栽培をやって知ったことは、私ができるのはリンゴが育ちやすいような環境のお手伝いをすることぐらいということでした。地球の中では人間も一生ものに過ぎません。木も動物も花も虫たちも皆兄弟です。互いに生き物として自然の中で共生しているのです。


自然に素直に。
自分に正直に。
なによりも、リンゴに誠実に。

木村さんが「自然栽培」と名付けたリンゴ栽培を志した理由は、農薬による身体の変調でした。
農薬散布のあと、皮膚はやけどのように爛れ、奥さんは体調をくずし、一週間以上畑へでることができませんでした。

人間にこれほどまでに苦痛を強いる農薬を、リンゴが喜んでいるはずはない。

農薬は人間にも、作物にも安全ではない。
また、化学肥料や有機肥料も過剰な栄養になって、リンゴを傷めてしまう。
そのことに気づいた木村氏は、無農薬、無肥料でリンゴ栽培しようと考えました。

リンゴの自然栽培を成功させるまでの道のりは、平坦ではありませんでした。
リンゴの葉は虫に食いつくされ、病気に襲われ、リンゴの実はまったく実りません。

村の人々に、木村さんは「かまど消し」と呼ばれていました。
青森の言葉で、家のかまどの火を消してしまう人、つまり、破産して家田畑を手放してしまう人のことだそうです。
無農薬、無肥料の農法に一心不乱に取り組む木村さんは「かまど消し」そのもので、近所の人との付き合いも途絶えてしまいました。

先が見えない試行錯誤の連続の中で、田んぼを手離し、無一文になり、死のうと思い分け入った山の中で、木村さんは、ドングリの木を発見します。

 こんな山の中でなぜ、農薬を使っていないのにこれほど葉をつけるのか。なぜ、虫や病気がこの葉を食いつくさないのか。

リンゴの自然栽培の答えは、「山の土と同じ匂いがする土を作る」というものでした。

大豆を植え、根粒菌により土質を改善する。
雑草は生えたままにすることで、土が乾くことを防ぐ。
落ちた葉は土に返し、自然の肥料にする。
農業でもっとも大切な土づくりを自然の循環にまかせ、その循環の中に、リンゴの木を入れてやる。
リンゴの木はストレスを感じず、自然の一部として成長していく。

自然栽培はリンゴだけのものではありません。
米も野菜も、自然栽培で収穫できるのだそうです。
人間が手をかけたものは、自然の中ではひ弱ですが、自然の循環の中で、作物は強く、たくましく育ちます。

木村さんの志に動かされ、自然栽培をやる若い人が増えているという事実。
食料自給率40%の日本に、大変力強いムーブメントが生まれています。

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